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糖尿病になると歯周病にかかりやすく、悪化しやすい
糖尿病のある人では、およそ2倍歯周病にかかりやすいという研究報告があります。* さらに糖尿病、歯周病の悪化に伴い咀嚼機能が低下することで、野菜が不足し、糖質の摂取が増加することで栄養バランスが悪くなり、糖尿病がさらに悪化する可能性も考えられます。*** *Dicembrini I, et al. Acta Diabetol, 57 : 1405-1412, 2020. |
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歯周病の治療をすると血糖管理の改善に有効
- 糖尿病を有する歯周病患者に対して、歯周病の治療をすることは、HbA1c(血糖管理)の改善に有効であり、強く推奨されています。*
- また、歯周病の治療を行うことにより、糖尿病の合併症である網膜症、腎症、神経障害などの細小血管障害や虚血性心疾患、脳卒中などの大血管障害を起こすことを減少させることを期待できます。*
- 歯周病治療に加えて咀嚼機能の改善を行うことにより、食事の丸のみが減少し、食物繊維の摂取が増加するなど食生活が改善し、血糖管理の改善につながる可能性があります。**
*糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン改訂第3版2023
**中澤 正絵ら. 日歯周会誌,62 : 74-81,2020
糖尿病のある方、歯科受診を忘れていませんか?
- 糖尿病の改善のためには、食事療法、運動療法、薬物療法のほかに、歯科医院で行う歯周病治療、咀嚼治療も必要です。
- 現在歯科通院中の方も、歯周病、咀嚼機能管理の継続が血糖管理のためにも必要です。
歯科受診で歯周病の状態を確認してみましょう
歯が揺れてきている方、歯ぐきから出血のある方
→特に注意
歯周病が進行しているかもしれません
2型糖尿病では歯周病治療により血糖値が改善される可能性があります。