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≪災害時の口腔ケア・歯科治療 平易な「Q&A」その2≫

 Q7.重曹水は洗口液の代用になる?
  洗口液で洗口すると、爽快感が得られ、口臭を抑える効果があるとされます。ただし、
  口臭の原因であることが多く歯垢への直接効果は限定的で、歯みがきを併用する必要
  があります。
  口のネバネバ感に対しては、味は良くありませんが、重曹による洗口が有効です。
  濃度は100mL の水に2g(2%)が目安です。舌苔が厚くなった時や液体ハミガ
  キの代用としても有効です。

 Q8. 要介護者にも口腔ケアの注意点は?
  自分だけでは食べること、口腔ケアに不自由な介護を要する方には、周囲の方が食べ
  ることだけでなく、その後の口腔ケアも手伝ってあげる必要があります。むしろ、
  必ず口腔ケアが必要な方々です。
  ポイントは口の中の汚れを飲み込ませないように吐き出してもらう、あるいは回収す
  ることです。
 【洗口ができる要介護者の場合】
  洗口した水を飲み込ませないように吐き出してもらうための工夫として、顔を横に向
  けてもらって(もし左麻痺がある場合は、右を向かせる)、喉の方へ流れ込みにくい
  よう配慮します。
 【洗口ができない要介護者の場合】
  歯ブラシなどにつける水は必要最小限とし、顔を横に向け、下になった側の頬粘膜に
  濡れティッシュなどを置きます。口の中の汚れを、歯ブラシやスポンジに絡め取ると
  ともに、飛散した汚れを濡れティッシュとともに回収します。

 Q9.入れ歯を使用している場合のケアは?
  人前で入れ歯を外すのが恥ずかしい、水が不足しているなどの状況が考えられますが、
  できれば毎食後、少なくとも 1 日に 1 度は外して洗うべきです。入れ歯を口の中に
  入れたたままではきれいになりません。
  また、あまり意識されていないでしょうが、入れ歯は食べるためだけでなく、飲食物
  や唾液を飲み込む時にも役立つことが知られています。また、入れ歯を外したままに
  しておくと、入りにくくなることがあります。
  水が不足している場合の入れ歯の清掃法として、食器洗い用のスポンジや使い捨てお
  しぼりのようなもので拭ってもらうのが良いでしょう。部分入れ歯では、針金の部分
  など、複雑な構造をしていることが多いので、その部分は、歯ブラシや耳掃除用の細
  い綿棒などで清掃します。

 Q10.よく噛んで唾液を分泌させることは大切?
  よく噛むことは唾液の分泌を促して消化を助け、またストレスの解消にもなり、健康
  維持に役立つことが知られています。ゆっくり食べると満腹感も得られやすいことが
  知られています。
  唾液には消化や潤滑などの働きの他、洗浄や抗菌作用などがあり、口の清潔や肺炎予
  防などに欠くことができない貴重なものです。唾液のネバつきは水分不足のサインで
  すので気をつけてください。

 Q11. 口が渇いて困っていますがどうすれば?
  水分の不足やストレスなどで、唾液が減ることが原因です。ストレスの緩和も兼ねて、
  ガムなどを噛むのも有効です。水分を口に含んで潤したり、マスクをつけて蒸発を予
  防するのも良いでしょう。
  歯みがき剤のようなチューブに入った保湿ジェルは乾燥予防に有効です。小豆大程度を、
  舌や頬の粘膜に薄く塗り広げてください。入れ歯が歯肉に接する部分に塗ると、入れ
  歯の安定に役立つことがあります。

                               口腔ケア学会HPより抜粋
 
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