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≪口臭で健康チェック≫
誰でも口の中の臭いが気になる事があるのではないでしょうか? 多くの人は、知人や家族の指摘によって初めて気がつく事が多いようです。 保険福祉動向調査によると、15歳以上の人を対象とした調査では、口臭があると悩んでい る人は全体の約15%いるとされています。 それでは、口臭はどのようにして発生するのでしょうか?口の中には口腔内常在菌とよば れる細菌が存在し、その中にはタンパク質分解能を有する細菌が多く見られます。 歯周病の原因菌とされる嫌気性細菌もその1つです。一方、口の中には多くのタンパク質が あります。口の中の上皮粘膜は短期間で置き換わり、古い細胞は剥離上皮細胞として口の中 へ捨てられます。 また、多くの細菌から口腔組織を守るために白血球は常に細菌と戦っています。その結果 、破壊された白血球、死滅した細菌、そのどれもがタンパク質です。これらのタンパク質の 含硫アミノ酸がタンパク質分解酵素によって分解され、揮発性硫化物である硫化水素やメチ ルメルカプタンという口臭の原因となる臭い物質が発生されます。したがって、誰の口の中 にも必ず臭いがある事になります。 これが臭気を発生させるメカニズムとされています。 次に口臭はその原因によってどのように分けられるのでしょうか。 その1つが生理的口臭といわれているものです。人間は生きているかぎり、毎日食事を摂 り、口の中ではさまざまな代謝が行われているので、無臭でいることはありえません。誰で も生理的口臭はあります。朝起きたとき、口の中がネバネバして不快に感じたことはありま せんか。日中は唾液によって口の中の汚れは洗い流されていますが、睡眠中は分泌される唾 液量が少なくなるため、汚れが残って細菌が増して、口臭の原因となる揮発性硫化物がたく さん作られます。そのようなことから、口臭は起床直後いちばん高くなります。しかし、食 事や歯磨きによって口臭はさがります。生理的口臭は1日の中でも変化しますが無臭になる ことはありません。 次に、病気や口の中の異常によって発生する口臭です。この病的口臭は、歯周病、舌苔付 着、う蝕、義歯の清掃不良などによっておこります。したがって、原因となった病気を治療 することはもちろんのこと、口の中を清潔にすることが必要になります。歯周病が口臭の原 因であることはよく知られていることですが、舌苔が口臭の原因になっていることを知って いる人は少ないようです。舌の表面に白や淡黄色の苔のようなものがつくことがありますが 、これが舌苔で、細菌の死骸や、剥離上皮細胞、白血球などのタンパク成分が主体となって いるため、細菌によって分解されると、口臭の原因となる揮発性硫化物を発生します。又、 義歯の清掃が悪いと、吸収性のよいプラスチック部分で多量の細菌が増えて、揮発性硫化物 が発生します。そして、不潔な義歯をはめていることによって、接する粘膜に炎症を生じた り、周囲の歯が虫歯や歯周病になって、口臭の発生の原因となります。 そして、口の中以外の病気では、副鼻腔炎、鼻炎、咽頭縁、喉頭炎、扁桃炎などの病気や 、糖尿病、尿道症、腎不全、肝炎、等が原因で口臭を発生することもありますが、その割合 は非常に少ないと考えられています。 口臭を発生する主な原因は歯周病や舌苔など口の中の病気や異常ですが、そのほとんどが 歯や口の中の汚れと関係しています。したがって、口臭を予防するには口の中を清潔にする ことが大切です。毎食後、寝る前は必ずブラッシングを行い、舌も丁寧に磨きましょう。口 腔清掃は、歯周病やう蝕を予防し、口臭の発生をふせぎます。 口臭は口の中の病気を発見する1つの目安となります。口臭が気になったらまず歯科医院 に相談してください。 |
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